こんばんは
昨年度より着工した西谷-鶴ヶ峰-二俣川間の連続立体交差化事業ですが、既に工事によって姿を変えた場所が何箇所かあります。というわけで今回は二俣川から鶴ヶ峰までを歩き全踏切を巡ってきました。約2kmと寄り道しても1時間かからずそこまでキツくはない(花粉を除く)ので鶴ヶ峰-西谷も近いうちに。

なお撮影から1週間近く経っているため工事が進みこの時とは変わっている可能性があります。

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スタートは二俣川駅から。二俣川駅周辺もジョイナステラスの開業など大きく姿を変えました。

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最初の踏切は鶴ヶ峰10号踏切。地下化はここより鶴ヶ峰寄り(9号踏切のちょい手前?)から行われるため、西谷-二俣川間では唯一廃止されない踏切です。

この踏切がある道は狭く、厚木街道→駅南側の一方通行となっています。また踏切を渡ってすぐにジョイナステラスの駐車場の入口があることや線路を跨ぐことの出来る数少ない道路であることからそこそこ混みます。
地下化からは外れるためここの渋滞が解消されることはないのでしょうか…?

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踏切内から西谷方には留置線が2本ありますが、下り線側の5番線は2023年3月改正をもって使用が停止されています。

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そして下り本線を5番線があった場所へ移設する工事が進行中。わかりにくいですが5番線への線路が断たれ、下り線へ接続できるよう線路が曲げられています。

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線路沿いに道路がないため迂回。その道中で川がありましたが...?

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その川こそが地名にもなっている二俣川。鶴ヶ峰駅付近まで相鉄線と並走したのち帷子川に合流し、そこで合流することor駅西側で支流と合流することのどちらかから二俣川という地名が付いたとされています。

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再び線路へ近づくと解体の進む跨線橋が。昨年7月に閉鎖された本村跨線橋で、すでに線路南側は完全に撤去され工事ヤードとなっています。

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旧5番線は架線こそ撤去されているものの線路は存続。そのまま本線になりそうです。

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留置線の末端ではすでに車止めが撤去され線路が先に延ばされています。またなぜか停止位置目標がそのまま残っています。

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次の踏切から二俣川方を
すでに枕木とレールが置かれていますがこの時はまだ本設置はされていませんでした。

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鶴ヶ峰方
こちらにも新品の枕木とレールが並びます。

現在では道路との交差部にもレールが引かれたようで。切り替えも近いのですかね…

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鶴ヶ峰9号踏切
かなり狭そうな道路ですがかつては保土ケ谷から厚木市までを結んでいた県道・厚木街道の一部でした。1936年には現在のルートへ変更され県道を外れ、現在では保土ケ谷二俣川線となっています。

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これだけならただの旧県道ですが、かつてこの道路の上を相鉄線が走る計画がありました。

相鉄線の前身である神中鉄道は当初神中軌道として設立されました。当初は762mmの軌道線として計画され、ルートは横浜市久保町-保土ケ谷元町-二俣川-海老名柏ヶ谷-海老名河原口と保土ケ谷-二俣川間は現在の帷子川沿いを走るルートとは大きく異なっていました。そのうち保土ケ谷元町-二俣川間と海老名柏ヶ谷-海老名河原口間は県道を走る路線として計画されていました。

後に軽便鉄道へ変更され終点が保土ケ谷から横浜駅へ変わったことで全線専用軌道で現在のルートとなりましたが、当初線路が引かれる予定であった県道とはおそらくこの保土ケ谷二俣川線です。いまや20m車が10両や8両で走る相鉄線に併用軌道の計画があったとは信じられませんね...ここから保土ケ谷までの計画線は相鉄バス旭4系統が全く同じルートを走っているので、いつか乗り通したいものです。

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話が脱線しましたが踏切巡りに戻ります。住宅街の中にある小道という感じの鶴ヶ峰8号踏切。実際自動車の通れない踏切となっています。

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線形などを見る感じ、線路切り替えはここまで行われるようです。線路がまだ設置されていないことから切り替えられるのはまだ先?

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鶴ヶ峰方
上下線ともに線路周辺に板が設置されています。高架化時の星川周辺や直通工事時の西谷など工事中といったらこの板のイメージがあります。

ここからしばらくはシールドトンネルとなる予定なので地上での工事はありません。

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この区間は相鉄の車両だけでなくJRと東急2路線も走り、通る電車のバリエーションが豊かです。

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鶴ヶ峰7号踏切
この踏切は西谷-二俣川間の踏切では唯一開かずの踏切ではない踏切です。ピーク1時間あたり40分以上遮断されていると開かずの踏切となりますが、ここは38分。正直誤差みたいなものです()
2021年9月末時点でのデータなのでダイヤ次第では40分を超えることもあるでしょう。

また写真は撮り忘れましたが線路北側に工事事務所が建てられていました。

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鶴ヶ峰6号踏切
8号踏切と同様自動車の通れない踏切です。いかにも最後まで第3種や4種で残っていそうな雰囲気ですね。
ちなみに相鉄での第3種踏切の廃止は1982年、4種は1975年。本数もありますが宅地化が進むと見通しが悪くなるということからこの年代に廃止になったのでしょうか。

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鶴ヶ峰5号踏切
9号踏切以来のそこそこ大きい道路。西谷-二俣川間では自動車通行量が鶴ヶ峰2号踏切に次いで多いですが、相変わらずギリギリすれ違えるくらいの道路幅です。

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5号踏切のすぐ隣にある鶴ヶ峰4号踏切。この道の先にはタカナシ乳業本社と横浜工場があり、工場へ向かうトラックが往来しています。
大型トラックが頻繁に通る割に道路が狭いため誘導員が常駐する踏切となっています。

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タカナシ乳業本社と工場
横浜市内で給食の牛乳といえばタカナシの牛乳。県内で売られているタカナシ製品は大体ここ製なのでしょうか?

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この辺りにはかつて二俣下川という駅がありました。1933年に開業し戦時中に休止となり1960年には廃止。新川島や二ツ橋みたく露骨に土地が空いているわけでもなく、ずっと一直線なので正確な場所は不明です。本線にはこのような廃駅が何個かありますが、もし残っていたらどうなっていたのでしょうか。副駅名がタカナシ乳業前になってそうですね()

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ここからしばらくは線路沿いに道路があります。日中でも毎時32本、ラッシュ時は1時間に40本以上走るだけあってひっきりなしに電車が来ます。

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この付近にはポイントがありますが、保線車両用のポイントであり営業列車での使用は不可(そもそも架線がない)。

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鶴ヶ峰-二俣川間には保線車両用の引き込み線があります。保線車両はここか西横浜、相模大塚(大和との間の基地とさがみ野寄りの引き込み線)、緑園都市、ゆめが丘のいずれかに留置されます。保線作業がないときは相模大塚の基地が多い印象です。

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鶴ヶ峰3号踏切
ここまで7つの踏切を巡ってきましたがどれもそこまで大きい道路ではなく、幹線道路からは脇道に入っていく必要があります。そのため線路を跨ぐ車が次の2号踏切に集中し、さらに開かずの踏切ということから渋滞が多発。これが地下化される大きな要因となっています。

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ここから5号踏切までは直線区間が続きます。西谷→鶴ヶ峰間でカーブが続いていたため下り列車では久しぶりの直線区間だったりします。

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鶴ヶ峰2号踏切(ここからは撮影日が別)
鶴ヶ峰駅にだいぶ近づき、この区間では一番大きい道路、水道道(すいどうみち)との交差。この水道道、栄えていて幹線道路のある駅北側とココロット鶴ヶ峰の駐車場がある駅南側を結ぶ道路ですがなんと片側一車線。緊急車両が踏切で足止めされている光景を何度か見たことがあるくらいには混みます。

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個人的にこの踏切は幼少期によく相鉄を見ていた場所で、今も子供達がここで相鉄を見ている光景がよく見れます。まだ10年ほど先ですがそんな思い出の場所がなくなるとは信じられませんね...

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鶴ヶ峰1号踏切
駅のすぐ近くにある歩行者専用踏切。商店街に繋がっているだけあって6号や8号よりも幅は広めです。地下化によって除去される踏切の中では一番歩行者の交通量が多い踏切だったりします。

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鶴ヶ峰駅
相鉄初の橋上駅舎で現在の駅舎は2007年に建て替えられたものです。そんな相鉄初の橋上駅舎駅も後10年ほどで姿を消すことに。

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二俣川→鶴ヶ峰間は大半がシールドトンネルとなることから工事の様子はなく、今までと変わらない姿でした。そんな変わらない姿でもある日突然電車が来なくなり最終的に線路がなくなると思うと不思議な感じですね…

何も変わっていない場所とは裏腹に鶴ヶ峰駅周辺や西谷側のトンネル入り口となる部分では既に工事が進んでいます。今のところはこの3箇所のみで工事が行われている印象です。ということで次回は鶴ヶ峰駅付近の工事についてです。
最後までご覧いただきありがとうございました。